介護施設のコロナウイルス対策

2020年から流行した【コロナウイルス】

各施設・公共の場所・各家庭など、皆さん一人一人が気をつけて過ごされている昨今でありますが、我が施設では、どのような対策をしているのか、参考にしていただければと思います。とはいえ、何が正しいとか、なかなか終息しない状態なので、模索中です。私が勤務している職場は、デイサービスなので、デイサービスを基準とした対策を紹介します。ちなみに、我がデイサービスでは、流行っている地域にも関わらず(死者も出ています)、まだ感染した人間はいません。

徹底した体温管理

まず、職員は出勤したら《AI顔認識温度検知カメラ》で体温を測ります。そのまま、腋窩(脇)にて普通に検温します。これは、お互い職員同士で、数値を確認してケース記録に残します。
もしも、この時点で体温が37.0を超えるようであれば帰宅です。まあ、前後することもありますし、熱が籠ることもあるので、利用者様が来るまで様子は見ます。下がるようなら大丈夫。

さて、熱のない送迎担当職員は、各自《がん型体温計》を持参して利用者様を迎えに行きます。各車両には、消毒液も積んでます。


そして、利用者様宅へ着いたら、ご家族様にも体調を確認すると共に、利用者様の体温を《がん型体温計》で測ります。ここで、37.0あるようでしたら一旦待機です。この方は、飛ばして次の送迎に行きます。そして、再度連絡をさせていただき、熱が下がるようならご利用。
下がらないようなら、「熱があることで体力の低下している状態で、お連れすると、もしも!感染された環境・人と接してしまったときに、真っ先にこの利用者様にリスクが伴う。私達は利用者様を守ることが出来ない」等、説明をさせていただき来所を控えて頂きます。ちなみに、あなたの熱を疑って、コロナだったら感染するかも・・・なんてことは絶対に口にしてはいけません。差別化にもなりますし、感染のリスクは、いろんなシチュエーション・皆同じなのです。お互いが、守りあう気持ちを持つことが大切です。

ご利用される利用者様に関しては、必ずマスク着用で送迎車に乗っていただきます。マスクがどうしてもない方は、デイサービス到着後に、必ず購入していただきます。施設到着後は、利用者様にも玄関で《AI顔認識温度検知カメラ》にて体温を測っていただきます。着席後も、バイタル測定時に体温を腋窩で測ります。この、玄関・腋窩どちらか測定時に、37.0超えるようでしたら、一旦別室へ移動していただき、下がるまで様子を見ます。下がれば、デイフロアにて過ごしていただき、下がらなければ、家人さんの状況によって、帰宅か、契約の利用時間中は別室で過ごしていただきます(いわゆる隔離です)。この時、別室対応職員は、必ず決まった一名で行います。クラスターを防ぐためです。
別室に居てる利用者様の支援・介護も必要な事です。その一名、どうやって決めるの?って話ですが、基本的には社員さんがします。そして、我が施設の職員は、皆自分から行きますと、名乗りリスクを取ろうとします。ちなみに、我が施設には、もしもの為に簡易的な検査キットがあります。

送迎の時に測ってから来てるのに?と思うかもしれませんが、がん型体温計はあくまでも表面温度なのかなと考えていて、やはり各測定器によって数値は変わってきます。なので、3回検温に合格した利用者様しか、デイフロアで過ごすことが出来ない仕組みになっています。

そのほか、昼食後・おやつ前に中間検温を、がん型体温計で測ります。ここで、37.0度ある方は、腋窩にて測定します。職員に関しても、同様に休憩時に検温をしています。 

手洗い・うがい・おしぼり・消毒対策

来所されたら、まず手洗い・うがいをして頂きます。着席後は、今まではおしぼりをお配りしていましたが、今はせずに消毒液を手に付けます。おしぼりは、消毒液よりも菌が付着する恐れもあるからです。

昼食前と、おやつ前には、おしぼりをお配りしていますが、速やかに手を拭いていただき、すぐに回収。回収時に、消毒液を手に付けます。

各トイレにも消毒ジェルを設置し、使用後の手を洗った後に、任意にて消毒してもらっています。
ちなみに、浴室にも、消毒液を設置して、必要時にはすぐに使用できるようにしています。

玄関にも、もちろん消毒ジェル・消毒液は置いてます。

さて、消毒は手だけではないですよね。昼食前・おやつ前は、必ず消毒液でテーブルを拭く。レクリエーションで使用したものも、可能な限り消毒します(麻雀パイ・将棋のこまなど)

カラオケは、どこの施設にもあるかと思いますが、マイクは一人一人使用後に消毒液をまんべんなくスプレーします。消毒で、一本はすぐには乾かないので、もう一本使用し、その間に乾く感じです。
そしてカラオケは、必ずマスクを着用して歌っていただきます。中には、拒否をされる方もいてますが、マスクを外して歌うことは禁止させていただいてます。(歌いにくかったり、苦しいのもわかりますが、酸素を付けている方ですら、マスク着用を守っていただき参加されています。)
また、利用者様が帰所された後は、マイクは除菌庫に入れてます。

各トイレ・手すり等に関しては、AM・PMの体操の休憩前に消毒液で拭きます。我がデイサービスには、マシーンが3つあるのですが、これは使用するたびに消毒液で拭いてます。

換気・加湿

冬の寒い時期は、あんまり長時間窓を開けることは出来ませんが、体操の時間である《11:00》《13:30》頃、おやつ後の第一便目帰宅時間《15:30》には、窓を開けて換気をするようにしています。

また、フロア内に加湿器を設置していますので、これは利用者様が居てる間は、ずっと動いています。

余談ですが、我が子の学校では、窓の上にエアコンが設置されており、常に窓が開いていても、暖房をつけることで、部屋がとても冷えることがないようです。要するに、ずっと窓が開いていて、換気されているそうです。

飛沫感染対策

アクリル仕切板(パーテーション)を、各自利用者様の前に設置しています。昼食時は、マスクを外しますよね。一番感染の確立が高い状態って、この【食事の時間】だったりします。
なので、全部を囲むことは難しいのですが、これはしないよりマシです。
現に、食事中に咳き込まれる方は、必ず出てきますから。

マスクを嫌がる利用者様

ご利用中、必ずマスクを嫌がる・つけないと話す利用者様が居てます。話をすれば、この状況・・・。大抵は渋々理解して下さいますが、認知症の方の中には、気づけば外される方も居てます。

ついつい、「付けてください!」と、お声かけして促してしまいがちですが、それだけが正しいとも言えません。何気なく近づいて、サッとこちらでつけてしまう。馴れ馴れしいようで、実は自然と抵抗なく、して頂ける事もあります。あれこれ表情の見えにくい状態で言われると、混乱して不穏になることもあります。促すことで、暴言が出ているシーンで、この付けてしまう事をすると、すんなりうまくいったこともあります。もちろん、しばらくしたら、また外れているのですが、くりかえし付けてしまうのです。
不穏になって、暴言が出るよりマシです。とはいえ、勝手に顔にマスクをつける方が、怒る原因になりやしないか・・・。確かに、それもありますが、こればかりは日頃の信頼関係が、活躍するときです。認知症の方だって、感情面の記憶はあります。なんとなく、この人安心するという感覚は持っています。

最後に・・・

今やあらゆる対策をしている公共施設がほとんどではないかと思われます。この対策は、コロナウイルスに限らず、今後あらゆる感染症対策に役にたつでしょう。
この状況が、一日も早く過ぎて、また表情を分かち合える日常が来るといいなと思います。だって、マスクをしなくてはいけない世の中って、なんだか異常なのではと思いませんか?

コメント

タイトルとURLをコピーしました